Traverse MS
5 種類のビール系飲料の多成分解析評価
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はじめに
これまで食品の品質を定量的に評価する手法としては,風味や味覚といった要素を官能試験で数値化する方法が広く行われてきました。最近では,食品中の含有成分を網羅的に解析するメタボロミクスデータを官能試験の分析結果と組み合わせることで,より多くの情報量を入手しようとする試みも行われています。また多岐にわたる含有成分の違いを見つけ出すためには,網羅的な分析データに対して多変量解析を組み合わせることが,有効な選択肢となります。このような多変量解析とメタボロミクスとの組み合わせは,品質評価や品質改良,さらには優れた機能性食品の開発への応用にも期待がもたれています。本稿では,5 種類の市販ビール( 2 種類のラガービール:ブランドA とブランドB,エールビール,発泡酒,ノンアルコールビール) を試料として,一次代謝物メソッドパッケージを用いたトリプル四重極型質量分析装置(LCMS-8060) による一斉分析を行い,得られた分析データセットに対してTraverse MSTM ソフトウェアによる主成分分析を行いました。その結果,5 種類のビールは含有成分の違いにより分類されるとともに,各ビールを特徴づける成分が確認されました。さらに階層的クラスター解析を実施することで,これら5 種類のビールがどのように分類されるかを評価しました。
2016.07.19
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