トリプル四重極型LC/MS/MSによる有機フッ素化合物(PFAS)の直接注入分析

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はじめに

ペルフロオロオクタン酸(PFOA)およびペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)等の有機フッ素化合物(ペル/ポリフルオロアルキル化合物:PFAS)は撥水・撥油に優れており、コーティング剤等として身近な日用品に広く使用されています。しかし、PFAS は血液に残存することが知られ有毒な物質であることが報告されています。さらに、PFAS は化学的に安定であり、残留性が高いことも知られています。代表的な有機フッ素化合物である PFOS は残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs 条約)の附属書 B(制限)に記載され、国際的に製造・使用の制限がされており、日本国内では化審法第一種特定化学物質に指定され、一部例外を除いて原則的に製造・使用が禁止されています。 多種の有機フッ素化合物については、一般に固相抽出/濃縮前処理を実施してから分析することが示されている一方で、前処理の簡便化が求められています。ここでは PFOA とPFOS、ならびにその類縁物質を含めた PFAS についてトリプル四重極型 LC/MS/MS により濃縮工程を省いて分析した事例についてご紹介します。

2020.09.30

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