環境
トリプル四重極LC/MS/MSを用いた水道水中のハロアセトニトリル類の分析
ダウンロード
ユーザーベネフィット
- 分析時間わずか13分で、ハロアセトニトリル類主要3成分の同時測定が可能です。 - 水道水試料は、そのまま測定が可能です。 - APCIはプローブを交換するのみでESIから変更が可能です。
はじめに
水道水中のハロアセトニトリル類は、塩素処理の際に遊離炭酸とフミン物質、藻類、アミノ酸が反応してできる副生成物であり水質基準項目であるトリハロメタンやハロ酢酸類に代表される消毒副生成物の1つとして知られています。 現在、ハロアセトニトリル類として、その有害性からジクロロアセトニトリルは水質管理目標設定項目(暫定目標値 0.01 mg/L以下)に、トリクロロアセトニトリル、ブロモクロロアセトニトリル、ジブロモアセトニトリル(目標値0.06 mg/L以下)は、要検討項目にそれぞれ設定されています。 特に水質管理目標設定項目であるジクロロアセトニトリルについては、現在、検査方法として溶媒抽出-GC/MS法が示されていますが、直接測定が可能であるLC/MS/MS法が有用と考えられます。今回は、LC/MSではイオン化が困難であると考えられるトリクロロアセトニトリルを除き、水道水対象の3成分について、LCMS-8060を用いて同時測定を行った例について紹介します。 妥当性評価試験により、3成分については、水道水をそのまま精度良く分析可能であることを確認できました。
2021.01.18