高速高分離分析の応用(その42)Nexeraによる食品中アフラトキシンの分析-イムノアフィニティカラムによる前処理-

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はじめに

アフラトキシンは発がん性や急性毒性を持つカビ毒で,食品における汚染が厳しく監視されています。従来,国内のアフラトキシン規制はアフラトキシンB1に対して行われていましたが,2011年10月より総アフラトキシン(アフラトキシンB1,B2,G1,G2の総和)を対象とすることになりました1)。通知試験法には,アフラトキシンの精製に多機能カラムもしくはイムノアフィニティカラムを用いるよう記述されています2)。このうち,香辛料や加工品など夾雑成分の多い試料では,イムノアフィニティカラムによる精製が有効と考えられます。アプリケーションニュースNo. L422では,アフラトキシン分析の効率化をはかるため,超高速LCシステム“Nexera”によりアフラトキシン4成分を超高速分析し,さらに高感度蛍光検出器“Prominence RF-20AXS”を用いて,アフラトキシンを誘導体化処理なしで直接検出する方法をご紹介しました。 ここでは,加工品および香辛料中のアフラトキシンをイムノアフィニティカラムで精製し,これを直接蛍光検出法で高速分析した例をご紹介します。

2011.10.11

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