ポストカラム誘導体化法による低ラクトース製品中のラクトースおよびその類縁物質の高感度分析

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ユーザーベネフィット

- 低ラクトース乳製品中のラクトース、アロラクトース、ラクツロースなどの糖の一斉分析が可能です。 - ポストカラム誘導体化法の検出により、糖類を高感度に検出可能です。 - 低ラクトース乳製品中に含まれる微量のラクトース、アロラクトースおよびラクツロースの定量に適用可能です。

はじめに

ラクトース(乳糖)はガラクトースとグルコースからなる二糖で、乳製品中に多く含まれています。ラクトースを加水分解するための酵素、ラクターゼの活性や腸内での分泌量が不十分な場合に起こる消化器系の疾患が乳糖不耐症であり、世界人口の7割以上が患っていることが知られています。乳糖不耐症患者向けに、様々な低ラクトースおよびラクトースフリーの製品が開発されています。これら製品の多くは酵素加水分解によってラクトースの量を減らしていますが、酵素加水分解が不完全な場合、少量のラクトースが製品に残存する可能性があります。EU加盟国の中には、乳児用以外の食品に「低ラクトース」「ラクトースフリー」の表示をする際に、最終製品に含まれるラクトース濃度の基準値を設定している国があり、そのほとんどは0.01~1 g/100 gの範囲内に設定されています。また、乳製品には類縁物質としてアロラクトースとラクツロースが含まれることもありますが、これらの化学構造(図1)がラクトースに類似しているため、分離し、確認することが困難でした。 本稿では、ラクトース、アロラクトース、ラクツロースとその他の6種類の糖の高感度分析法とこれを適用した低ラクトース牛乳に含まれる糖の定量についてご紹介します。

2022.06.23

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