Nexera 有機酸分析システム
バイオマス発酵工程および酵母菌培養工程における有機酸モニタリング
ユーザーベネフィット
- 夾雑成分の多いバイオマス発酵試料中の有機酸を選択的に感度良く分析することができます。 - 短時間で乳酸、ぎ酸、酢酸など複数の有機酸を効率よく分離することができ、迅速に発酵状況の確認ができます。 - バイオ燃料、特に第二世代の研究開発において、業務効率の向上に貢献します。
はじめに
バイオエタノールはカーボンニュートラルな再生可能エネルギーであり、地球温暖化防止対策や石油代替燃料として世界中で研究が進められています。さらに、食料不足や価格高騰の懸念から、第二世代としての開発が、稲わらや木材など非食用植物のセルロースやヘミセルロースを原料として行われています。しかし、第二世代は繊維部分の分解・発酵に多くの工程を必要とします。その過程で発生する酢酸などの有機酸が発酵を阻害し、生成するエタノールの収率に大きな影響を与えます。そのため、発酵途中における有機酸の挙動を把握することが、エタノール収率管理において非常に重要なポイントになります。 本稿では、Nexera有機酸分析システムを用いて、バイオマス発酵試料および、酵⺟菌培養液の有機酸の経時変化をモニタリングしました。本システムで採用しているポストカラムpH緩衝化-電気伝導度検出法では、カラム分離後にpH緩衝化試薬と混合することにより、有機酸を高感度かつ選択性よく検出することができます。バイオマス発酵液のような夾雑成分の多い試料の分析に最適なシステムです。今回、高速分析用カラムShim-pack™ Fast-OAと組み合わせることで、分析時間を半分に短縮でき、発酵時の問題の有無を迅速に確認できるようになりました。
2021.06.21
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