イオンクロマトグラフ(ノンサプレッサ方式)による工場排水中のNH4+の定量

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はじめに

めっき液やめっき工場の排水には、ナトリウムやアンモニウム等の複数のイオンが含まれており、こうしたイオン種の定量においては、イオンクロマトグラフが用いられています。イオンクロマトグラフでは、イオンだけを選択的に検出する電気伝導度検出器を用いますが、溶離液がイオンを含み、バックグラウンドが高くなることから、カラムと検出器の間に溶離液をイオン交換によって純水に交換するサプレッサが用いられる場合があります。しかし、サプレッサを用いた場合、アンモニウムイオンの濃度が高くなるにつれて電気伝導度のレスポンスが低下し、検量線の直線性が悪くなるため、最低でも 6 点の検量点が必要となります。 これに対し、サプレッサを用いないノンサプレッサ方式では、溶離液は酸性で組成が変化しないため、検量線は直線となり、少ない検量点でも正確に定量ができます。 ここでは、サプレッサ方式とノンサプレッサ方式を用いて作成した検量線を比較するとともに、工場排水に含まれる陽イオンをノンサプレッサ方式により測定した例をご紹介します。

2017.06.27

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