低分子医薬品
“Nexera-i” と “RF-20AXS” を用いた葛根湯中アフラトキシン B1,B2,G1,G2 の分析
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はじめに
カビ毒の1種であるアフラトキシンは,強い急性毒性や発がん性があり,天然の植物から生産される生薬や生薬を原料とする製剤において,アフラトキシンの試験検査を実施することが求められおり,第十七改正日本薬局方改正案として「生薬および生薬製剤のアフラトキシン試験法」が JP フォーラムに掲載されました(2015 年 7 月現在)。本試験法案では,総アフラトキシン(アフラトキシン B1,B2,G1 及び G2 の総和)として 10 µg/kg 以下を基準案としています。 本アプリケーションニュースでは,この第十七改正日本薬局方改正案を参考にして,複合生薬の一つである葛根湯を分析した例をご紹介します。第十七改正日本薬局方改正案には,アフラトキシンをトリフルオロ酢酸(TFA)で誘導体化処理した後,蛍光検出器を用いて分析する方法が記載されていますが,本アプリケーションニュースでは,この方法に加えて,誘導体化処理せずに直接蛍光検出した例をご紹介します。 尚,アフラトキシンに関しては食品において世界各国で規制対象となっており,日本でも既に規制(1)および通知試験(2)が発行されています。この試験法による食品中のアフラトキシンの分析例は,既報のアプリケーションニュースL351,L422,L428,L430,L435 をご参照ください。
2015.11.19