“Prominence”シリーズUV-VIS検出器による医薬品中類縁物質の分析(その2)

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はじめに

医薬品中の類縁物質試験においては,高濃度の主薬に対して微量不純物を検出する必要があります。このため,検出器には広範囲での直線性が求められ,“Prominence”シリーズSPD-20A/20AVやSPD-M20Aが有用であることをアプリケーションニュースNo.L326でご紹介しました。 一方,これら微量不純物を精度良く定量するためには,より高いS/Nでの検出が必要となります。S/N向上の手段としては,試料濃度や注入量を増やすことが考えられますが,試料濃度を増やす場合,主薬の溶解度を十分に確保できない,加温溶解操作により成分が分解する可能性があるといった問題が起こり得ます。また,注入量を増やす場合,試料溶媒の影響によりピーク形状に歪みを生じることがあります。従って,無理のない試料濃度と注入量で微量不純物を検出するには,検出器の高感度化が必須であると言えます。 ここでは,“Prominence”シリーズ高感度フォトダイオードアレイUV-VIS検出器SPD-M20Aを用いたアザチオプリンの類縁物質試験例についてご紹介します。

2008.06.02