低分子医薬品
高速スキャンによるマスクロマトグラフィー
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はじめに
Mass Chromatography(MC)法は,GC/MSで成分が流出している間,マススペクトルを繰り返し走査し,すべてのマススペクトルをCPUの記憶装置に記憶し,あとで任意の質量数m/zを呼び出し,マスフラグメントグラムを作る方法であります。 このMC法の特徴は未知物質の一斉定性,あるいはGCクロマトグラムで不分離ピークであっても,質量数m/zを展開させることで分離できるなどの利点があります。また,最近ではキャピラリカラムの発達に伴いGCピークは,高速高分離となり,質量分析計の走査速度の速いもの,また,データ処理装置も高速大容量のものが要求されています。 GCMS 9100-MK質量分析計では,ポールピースや磁場ヨークの開発により磁場の高速応答が可能となり,0.1sec/m/z50-500の高速スキャンや磁場スイッチングによるSIM(Selected Ion Monitoring)が可能となりました。今回のアプリケーションニュースでは,高速スキャンによるMC法を紹介します。
2021.03.28