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はじめに

収穫後の農産物に使用される殺菌剤,防カビ剤はポストハーベスト農薬と呼ばれます。日本では収穫後の農作物に農薬を散布することは禁止されていますが,海外から輸入される果物や穀物では収穫後の保管や輸送中にカビの繁殖を防ぐためポストハーベスト農薬が使用されている可能性があります。このようなポストハーベスト農薬の残留を管理するため,日本では防カビ剤,防虫剤に対して,食品添加物として残留に基準値を設けています。果物などの農作物以外にも,割りばしに残留する防カビ剤の試験方法が食安監発第1113001号に示されています。防カビ剤の分析はHPLCによる方法が多く示されています。 割りばしの試験法においてもHPLCによる定量分析方法が示されていますが,防カビ剤が検出された場合の確認試験方法としてGC/MSを用いた分析方法が示されています。 本アプリケーションニュースでは割りばし,レモン果汁中の防カビ剤:オルトフェニルフェノール(OPP),チアベンダゾール(TBZ),ジフェニル(DP),イマザリルをGC/MSにて確認分析した結果をご紹介します。

2010.02.02

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