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食品・飲料
私達の食への安全意識が高まっています。近頃海外産野菜,果実等から規制値以上の農薬が検出された事例が報道され,農作物の残留農薬分析への関心が非常に高くなっています。 島津アプリケーションニュース・ガスクロマトグラフィーNo.G215において食品衛生法に定められている厚生省告示法に準じた有機リン系農薬の分析についてご紹介しました。この告示法では規制値以上の定量値が測定された場合,GC/MSで確認試験を行なう事となっています。本アプリケーションニュースでは,この方法に準じて試料の前処理を行ない,GC/MSで測定した結果をご紹介します。試料前処理の詳細はNo.G215をご参照下さい。 Fig.1に1mg/L有機リン系混合標準液のスキャン測定トータルイオンクロマトグラム(TIC)を示しました。Fig.2に0.1mg/L有機リン系混合標準液のSIMクロマトグラムを成分毎に示しました。 クロマトグラムの最上段が定量イオン,下段が確認イオンです。Fig.3にダイアジノン,クロルピリホス,EPNについて検量線(0.1~1mg/L)を示しました。ホウレンソウと大豆に有機リン混合標準液を添加して分析を行ないました。Fig.4に各農薬が0.05μg/gとなるように農薬を添加したホウレンソウ試料のSIMクロマトグラムを示しました。Fig.5に各農薬が0.1μg/gとなるよう農薬添加した大豆試料のSIMクロマトグラムを示しました。 ホウレンソウでは5:クロルピリホスのm/z =197,7:マラソンのm/z=93,10:EPNのm/z =169が夾雑成分の影響を受けたため確認イオンから除外しました。各試料各成分の定量イオンは夾雑成分の影響を受けず測定する事ができました。
2008.04.22