食品容器包装の分析-ポリスチレンの揮発性物質-

はじめに

食品の容器包装には様々な材質が使われています。私達が消費する食品に使用されている容器包装の材質を，小売店等で販売されている商品の表示から確認すると，ポリエチレン（PE），ポリプロピレン（PP），ポリエチレンテレフタレート（PET），ポリスチレン（PS）が多くを占めているようです。 これらの材質には食品衛生法の規定に基づいた規格および基準が定められており，材質ごとに溶出試験の対象成分や試験方法などが示されています。 ポリスチレンはカップめん容器や生鮮食品トレーなどで食品の包装容器として広く用いられており，材質試験では揮発性物質について基準値と試験方法が定められています。試験方法はGC/FID法が定められていますが，本アプリケーション ニュースではGC/MSによる分析を行い，揮発性物質の定量分析と実試料での不明ピークを定性分析した結果をご紹介します。

2010.05.17