加熱脱着GC/MSによる冷凍エビのにおい成分の分析

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はじめに

食品のにおいは,味や風味,鮮度等に係わる重要な要素です。従来,においの分析ではサンプルを加熱して揮発したガスを分析するヘッドスペース法が広く用いられてきました。ヘッドスペース法では目的成分を気相に移行させるために試料加熱を行います。しかしながら,生鮮食品は,加熱することで試料変性の恐れがあります。ヘッドスペース法で加熱温度を下げることは可能ですが感度も低下します。熱変性の恐れがある試料の分析では,室温付近の温度で揮発したガスを濃縮できる加熱脱着法が有効です。本アプリケーションニュースでは,室温で揮発する微量のにおい成分の分析例として冷凍エビのにおい成分の分析を紹介しました。

2010.05.17

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