食品・飲料
食品添加物の分析-酸化防止剤の分析-
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はじめに
食品の酸化防止剤は食品成分の代わりに自身が酸化されて,食品成分の酸化を防ぐ役割を果します。食品の酸化防止剤として広く使用されていた,BHT(ジブチルヒドロキシトルエン),BHA(ブチルヒドロキシアニソール)は発がん性の疑いなどから,ほとんど使用されなくなり,近年ではビタミンC,ビタミンEが広く使用されています。食品添加物には日本国内では使用が認められておらず,海外では使用が認められている成分も多く,例えば酸化防止剤であるTBHQ(t-ブチルヒドロキノン)は日本での使用は認めていませんが,海外では使用可能な国が多いことから,輸入食品等には含まれる可能性があります。 本アプリケーションニュースでは酸化防止剤BHA,BHT,TBHQをバター試料に添加して簡易的な前処理により抽出を行い,ガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)にて分析した結果をご紹介します。今回の分析ではバックフラッシュオプションを用いて実試料中の高沸点成分を検出器に導入させずに分析を行いました。
2009.10.31