GC/MSによる食用油のトリグリセライドの定性分析法

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はじめに

食用油の主成分は,グリセロールに脂肪酸が3分子エステル結合した構造のトリグリセライドです。トリグリセライドは無数に存在するにもかかわらず,市販のデーターベースにはマススペクトルが数化合物しか登録されておらず,ライブラリー検索による同定が望めません。また,EI(電子イオン化法)では,分子イオンが検出されないことが多く,解析が困難です。CI(化学イオン化法)とEIを組み合わせることが非常に有効です。CIから得られる分子量情報と,EIでのフラグメントパターンを組み合わせることで,比較的容易にトリグリセライドの脂肪酸組成を推定することが可能です。 GC/MSによる市販のバター中のトリグリセライドの定性分析例をご紹介します。

2008.10.25

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