環境
土壌中の TPH の分析のご紹介(その1)
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はじめに
油による土壌汚染は,地下水への浸透のほか,油臭や油膜といった生活環境保全上の支障が生じることから社会問題として取り上げられています。環境省は平成18年6月に「油汚染対策ガイドライン」,「鉱油類を含む土壌に起因する油臭・油膜問題への土地所有者等による対応の考え方」を発表しました。このガイドラインの第二編 技術的資料 第二部 専門編 第1章 状況把握調査1)の中で「GC-FID法によるTPH試験法」(以下ガイドライン法と表記)が記載されています。 内径0.53 mmのワイドボアカラムを用いたオンカラム法が2条件(カラム温度-30 ℃からの昇温分析と35 ℃からの昇温分析)と,内径0.32 mmのキャピラリカラムを用いたスプリットレス法(カラム温度35 ℃からの昇温分析)が1条件,あわせて3種類の分析条件が記載されています。いずれも適用範囲,測定対象化合物は同じですが,使用装置構成,温度条件,カラムが異なります。 本アプリケーションニュースでは,0.53 mmのワイドボアカラムを用いたオンカラム法における,35 ℃からの昇温分析法を用いた土壌中のTPH分析についてご紹介いたします。
2011.10.01