
食品・飲料
水を溶媒とした試料をキャピラリカラムを用いてスプリット分析すると,再現性良く分析することが難しい場合があります。これは主に ・水は気化潜熱が大きいため,試料気化室内で瞬間的な気化がうまくいかず,スプリットポイントでの挙動が安定しないこと ・気化体積が大きいため,ガラスインサートの容量を超えた試料蒸気があふれてしまうことなどが原因とされています。 スプリット分析では試料のガラスインサート通過速度が速いため,効率良く熱交換を行わないと十分な気化が行えません。再現性良く分析するためには,ガラスインサートにシリカウールを詰めて熱容量を増やし,気化効率を上げる必要があります。シリカウールは熱容量を増やすだけでなく,気化した試料を均一にミキシングする効果もあり,スプリット分析時には必要不可欠なものといえます。
2006.10.09