Nexis™ GC-2030
医薬品残留溶媒の分析(その3) ― ヘッドスペースGCによる標準試料の分析 ―
はじめに
島津アプリケーションニュースGC No.G185の「医薬品残留溶媒の分析(その1)」でご紹介しましたように,“医薬品の残留溶媒ガイドライン”(厚生省:平成10年3月30日付け)は,平成12年4月1日以降に承認申請される医薬品について適用される事になっています。このガイドラインの中で,規制溶媒の種類や規制値が提示されております(詳細はNo.G185をご参照下さい)が,具体的な分析方法については,平成11年10月29日現在では提示されておりません。しかしながら,USP(米国薬局方)やEP(欧州薬局方)などのように,ヘッドスペースGC法が医薬品残留溶媒分析の手法として主流になることが予想されます。 そこで定量分析の対象となる,クラス1およびクラス2に指定された溶媒について,ヘッドスペースGCによる分析を行いました。 分析対象試料(医薬品)は水(または適当な溶媒)で100倍希釈溶液とする(例えば,0.20gの医薬品を20mLの水に溶かす)と仮定し,標準試料として,各規制成分の1/100濃度の水溶液を調整しました。その溶液5mLをバイアルに封入し,80℃で1時間保温して,そのヘッドスペースガスを分析しました。 使用カラムはUSP・EPなどの医薬品残留溶媒分析でよく用いられているDB-624を使用しました。 分析はクラス1とクラス2の溶媒に分けて行い,それぞれについて検出器としてFIDおよびECDを用いたクロマトグラムをご紹介します。
2006.10.09
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