化学発光硫黄検出システムNexis SCD-2030を 用いた軽油中の総硫黄量分析

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ユーザーベネフィット

- Nexis SCD-2030を用いることで、信頼性の高い石油化学試料中の総硫黄分析が可能になります。 - 従来の総硫黄分析計と異なり、分離分析によって個々の硫黄化合物の定量やそれらの含有パターン解析を行うことができます。

はじめに

硫黄化合物は大気汚染物質として知られているだけでなく、石油精製に使用される触媒を被毒するため、その含有量の測定は石油化学製品にとって重要です2)。また、微量の硫黄を定量する必要があるため、希釈せずに分析することが望まれ、結果として分析システムには高いマトリックスに耐える検出特性が求められます。代表的な全硫黄分析法として、例えば微量電量滴定酸化法やUV蛍光、滴定または重量測定法が挙げられます。しかし、これらの分析手法では、硫黄含有量の総量は分かるものの、個々の硫黄化合物の含有パターン情報を得ることはできません。ガスクロマトグラフと硫黄化学発光検出器(SCD)を組み合わせたGCSCDは、全硫黄含有量の分析に必要な硫黄化合物に対する検出選択性と高い感度を有するだけでなく、クロマトグラフィーによって試料内の個々の硫黄化合物を同定し、定量することが可能な分析法です。 本稿では、 GC-SCDを用いた軽油試料中の総硫黄量測定のために、液相カラムの分離によって各ピーク群の定性を行った定量分析例と、液相の無い短いカラムによる非分離迅速定量分析の2種の分析アプローチを行った結果を紹介します。

2022.04.05

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