MS50周年記念特設サイト - ユーザーインタビュー
2020年3月号

島津MS製品のユーザー様の声を集めました。世界中の皆様からのメッセージをインタビュー形式でご紹介いたします。

Dr. Charita S. Kwan

Dr. Charita S. Kwan
Head of the Research and Analytical Services Laboratory, Natural Sciences Research Institute, University of the Philippines Diliman

主な研究分野
残留性汚染物質(POPs),内分泌かく乱化学物質(EDCs),微量金属などの微量汚染物質の測定や環境化学,および,環境中での変化測定

1. 島津製作所のことをお知りになったきっかけを教えてください。

私が研究助手として働き始めた1980年代半ば頃に初めて触れた島津の装置は,研究所内にあるU-125卓上形レコーダーを搭載した古い島津AA-600でした。当時は水,堆積物及び米試料中の微量金属の測定に装置を使用していました。

2. ご自身の研究分野をご紹介してください。また,どういった用途で島津製作所の分析装置をご使用いただいていますか?

研究者としての最初の15年間で,私は無機微量汚染物質,特に化学種変異を含む微量金属測定の知識を習得しました。初期のころは,微量金属の分析法を確立するとともに,様々な環境試料中の濃度を測定するため,島津のAA-600原子吸光分光光度計を使用していました。現在私たちのラボはAA-6800を用いて,微量金属の研究者のニーズに応えるとともに独自の研究も進めています。
過去20年間にわたり,有機微量汚染物質,特にPOPsとEDCsの測定に携わってきました。2000年には,私たちのラボは島津が協賛する国連大学主催の「東アジアの沿岸水域における環境モニタリングと管理」プロジェクトにフィリピン代表として選ばれました。このプロジェクトでは,水,堆積物,生物相中での,有機塩素系農薬(OCPs),フェノール類,フタル酸エステル類,ポリ塩化ビフェニル(PCB),ポリ臭化ジフェニルエーテル(PBDE)など,EDCsとPOPsの測定を行いました。当初はGCMS-QP5000を用いてOCPsとフェノール類の濃度を測定していましたが,その後,装置はGCMS-QP2010にアップグレードされました。おかげさまで,ラボの分析能力,例えば環境試料(水,堆積物,生物相,エアフィルター)及び食品試料中の多環芳香族炭化水素の測定能力を向上させることができました。また,これらの装置(特にGCMS-QP2010)は,大学院生の論文・研究や他の政府機関の研究員のトレーニングにも活用され,我が国の人材育成にも貢献しました。
2019年にフィリピンの特定水域におけるEDCs管理のための情報インフラ整備事業において,GCMS-TQ8040を使用しました。この装置は,水,堆積物および粒子状物質中の有機塩素系・有機リン系農薬,フェノールおよびホルモンの測定に使用されていました。また,大学院生の論文・研究,他の研究者や民間機関の分析要求への対応にも用いられていました。

3. 島津製作所の装置をご採用いただいている理由をお聞かせください。

島津の装置を選ぶことは,私たちのラボの伝統となっています。私たちにとって島津の最大の魅力は,現地代理店である島津フィリピンからのアフターサービスです。島津フィリピンのサポートにより,装置の寿命を10年以上(例えば,AA-600は約20年間,GCMS-QP2010は約17年間)延ばすことができました。

4. ご自身の研究分野における,質量分析技術の動向やトレンドについて教えてください。

分析化学者および環境化学者として,環境中の微量汚染物質や食品汚染物質をごく低濃度で正確かつ精密的に測定したいと考えています。さらに,信頼性が高く,堅牢で使いやすく,かつメンテナンスが簡単な質量分析計の開発により,ダウンタイムと修理コストを削減することも重要な課題だと思います。

5. 島津製作所や質量分析技術の発展に関して,どのようなことを期待いただいているでしょうか。

技術面では,島津は競争力のある製品を開発するために,常に全力を尽くしていると思います。装置のエンドユーザとして,少なくとも,装置が販売され設置された後にも顧客をサポートするという点で,同様のコミットメントを期待しています。これは,サービスエンジニアが十分な訓練を受けており,高度で専門的な装置を扱う能力があることを意味します。これは,新しい装置の購入や,既存装置の修理のための資金が限られている発展途上国の研究所にとって,特に重要なポイントだと考えています。

Dr. Charita S. Kwan

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