熱分析の基礎|5章 TMAとは?

TMAとは?

熱機械分析装置 (Thermomechanical Analyzer)

試料温度をプログラムに従って変化させ,その過程で試料に一定の圧力を加えながら試料寸法の変化を測定する装置です。

 
測定対象

ガラス転移温度,熱膨張・熱収縮,軟化温度
 

測定モード

引張り測定
熱膨張測定
針入測定

引張り測定

熱膨張測定

針入測定

上下をチャックで固定されたフィルムや繊維状の試料に引張り方向の荷重を加えて,収縮や伸びなどの変位を測定する手法
試料が変形しない程度の荷重を加えて,試料の熱膨張に伴う変位を測定する手法
先端が針状のプローブを用いて,圧縮荷重を加えた時の試料の軟化に伴う変位を測定する手法

TMAのデータ例

ガラスの膨張測定

ガラスの膨張測定

TMAでは試料の熱膨張係数やガラス転移温度を測定することが可能です。
上記はガラスを加熱したときのTMA曲線です。
560℃付近で膨張率の急激な変化がみられます。これはガラス転移が起きたことを示しています。
その後620℃付近で急激にTMA曲線が変化していることがわかります。これは試料が軟化したためです。

 

PETフィルムの引張測定

PETフィルムの引張測定

5gの荷重で試料を引っ張りながら,PETフィルムを加熱しました。
200℃付近より試料の収縮が見られます。これは,成形時に延伸されたPETフィルムが加熱により元に戻るためです。
240℃で収縮から伸びに切り替わっていることがわかります。これは融解に起因します。
その直後の急激な伸びの後,破断します。

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