熱分析の基礎|4章 TG-DTAとは?

TG-DTAとは?

示差熱・熱重量同時測定装置(Simultaneous Thermogravimetry / Differential Thermal Analysis)

ひとつの試料で,示差熱分析(DTA:Differential Thermal Analysis)と熱重量測定(TG:Thermogravimetry)が同時に行える装置です。

 
測定対象

融解,ガラス転移,結晶化,硬化反応,昇華,蒸発,脱水,熱分解,熱履歴の検討
 

TG/DTA曲線モデルと熱変化 (雰囲気:空気中)

TG曲線 DTA曲線 反応

分解・脱水・還元

燃 焼

昇華・蒸発

酸 化

転移・融解

結晶化

ガラス転移
 

TG-DTAのデータ例

TG-DTAデータ例

ゴムであるSBRはその機械的強度や耐熱性の改善のため,カーボンブラックが添加されています。雰囲気をコントロールしながら加熱することにより,添加されたカーボンブラックの定量を行うことができます。

まず装置に試料をセットした後,窒素雰囲気に十分置換します。約600 ℃まで加熱すると,重量減少を伴う吸熱が見られます。これはSBRの熱分解を示しています。SBRが完全に分解した後,雰囲気を空気に切り替えると,重量減少を伴う発熱が見られます。これはカーボンブラックが酸化したことを示しています。したがって,2回目の減量分である28 %が添加されたカーボンブラックの量であると言えます。尚,カーボンブラックの酸化の後は,無機物の残渣が生じます。

このようにTG-DTAでは重量変化と熱量を同時に測定することで,反応の内容をより正確に把握することが可能となります。

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