地震発生に伴う自家発電機・安定化電源使用についての注意点
停電により継続的な電源確保が難しい状況の場合、商用電源以外を使用する可能性があります。

想定される例
・非常用電源や自家発電機を使用
・上記の供給電圧を少しでも安定化するため、安定化電源と組み合わせて使用
・突然の停電に対応できるように無停電電源装置を使用
これらをお使いになる上で注意点を記載します。
(1)満たすべき条件
非常用電源や自家発電機の使用においては、装置付属の取扱説明書に記された電源に関する仕様を満たしていただくことが必要条件となります。 電源仕様としては、配電方式(単相/三相)、電圧範囲、電流容量、周波数、また製品によってはこれらの変動範囲や接地条件が示されています。

取扱説明書 仕様抜粋(Nexeraシステム)
(2)ご使用上の注意点
弊社分析計測装置は商用電源による動作を前提に設計されており、非常用電源や自家発電機の使用においては、場合によっては一時的な性能低下や機能低下の可能性があります。 また発電機の場合は振動が装置に伝わらないような配慮も必要となります。
誘導負荷(真空ポンプや油圧源の大型モータ)は、電源に対して高調波を発生します(電源波形を歪ませます)。 誘導負荷を含む分析計測装置をご使用の場合は、電源の誘導負荷に対する最大電流をご確認の上、電源に接続してください。
給電方式によって、こうした影響の可能性をご理解いただいた上で、注意してご利用いただきますようお願いします。
【装置の電源仕様範囲内で,自家発電を使用した場合でも発生する可能がある問題】
・電圧波形の歪み
・同じ電源に接続された他の装置の影響によるノイズ発生
・共用使用に伴う負荷増加による一時的な電圧降下
・商用電源への切換時にノイズ発生
・真空ポンプや油圧源の大型モータなど使用時は、電源に対して高調波を発生
(3)瞬時的な定格を超える電流にもご注意
商用電源では配電盤にブレーカーが設置されておりますが、ブレーカーは瞬時的であれば定格を超える電流でも動作しません。 一方、自家発電機・安定化電源では、機種によっては瞬時的でも定格を超える電流が流れると電源を遮断するものがあります。
分析計測機器において、瞬時的に取扱説明書に記された消費電力(消費電流)を超える例として、 電源投入時の突入電流や急速な加熱をする機器の昇温時があります。
対応方法として
・同時に多数の機器の電源を投入せず、順番に電源を投入する
・取扱説明書に記された消費電力(消費電流)に対し余裕のある電源を使用する
ようにしてください。
(4)装置の電源仕様から外れて使用された際に発生しうるトラブル
装置の電源仕様を逸脱してお使いいただくと、以下のようなトラブルが発生する可能性があります。 装置の電源仕様から大きく離れた状態(およそ電源電圧仕様±10%以上)で長時間お使いいただくことは避けてください。
【装置の電源仕様から外れて使用された際に発生しうるトラブル】
・分析性能、動作機能の不良
・装置本体とPC間の通信異常
・商用電源への切換時にノイズ発生
ロータリーポンプなどにより装置内を真空にする機種について
・真空ポンプ(ロータリーポンプなど)動作不良に伴う、真空度低下
・真空ポンプ(ロータリーポンプなど)の異常発熱により、装置異常停止、故障
装置の電源仕様から逸脱してご使用された場合の問題については、保障できませんのでご了承ください。
ご不明な点はWebお問い合わせフォームをご利用ください。