LabSolutions IRの定型操作を 自動化する簡単マクロ機能

FTIRノウハウ・実務編

FTIR TALK LETTER vol.20 (2013)

このたび,長年お使いいただいてきた島津FTIR用ソフトウェアIRsolutionを機能アップし,LabSolutions IRをリリースしました。
LabSolutions IRには,IRsolutionには無かった新しい機能がいくつも追加され,より使いやすくなりました。それらの1つである「簡単マクロ」機能では,IRsolutionにあったマクロ機能がより簡単に使えるようになり,スペクトル測定やデータ処理,印刷などのLabSolutions IR上での定型的な作業をユーザーが簡単に自動化できるようになりました。

簡単マクロ機能とは

 マイクロソフトの表計算ソフトウェアExcelにも搭載されておりますが,マクロ機能とは,頻繁におこなう同じ手順の繰り返し操作を一つのファイルに登録し,後から呼び出して自動実行させるものです。登録する一連の操作手順は,各操作に対応するコマンドを,ある規則に従ってテキストファイルとして作成します。このファイルをマクロまたはマクロプログラムと呼んでいますが,プログラミングに関する知識がなければ作成できません。
 一方,LabSolutions IRでは,プログラミングの知識が無くても,誰もが簡単に作成できる「簡単マクロ」機能を提供します。画面上でコマンドを表すシンボル(マクロアイテム)をマウスでドラッグ&ドロップして,操作を実行する順に並べることでマクロプログラムが完成します。この機能を使えば,特別なプログラミングの知識が無くても,簡単に操作を自動化することができます。
 マクロ機能を使って,LabSolutions IRの操作を自動化することで,煩雑な操作の際のミスを防止し,繰り返し作業を時間短縮できます。

簡単マクロ編集画面
図1. 簡単マクロ編集画面

簡単マクロ機能でできること

 バックグラウンド測定やサンプル測定などの操作には,それぞれ専用のコマンドが設定されており,これをマクロアイテムと呼びます。これらのマクロアイテムをドラッグ&ドロップして,保存するファイル名などのパラメータを設定して,マクロプログラムに組込みます。以前に測定して保存したスペクトルデータを読み込むマクロアイテムも備えられています。スペクトルデータのデータ処理,検索,印刷に対応するマクロアイテムなども備えられており,LabSolutions IRでおこなう手動操作を「簡単マクロ」で作成し,自動実行させることが可能です。使用できるマクロアイテムは,簡単マクロ編集画面の左側のツリービューに表示されています(図1参照)。
 また,簡単マクロは「繰り返し」の機能をサポートしていますので,上記の測定やデータ処理などの動作を必要な数だけ実行することもできます。

基本的な簡単マクロプログラムの作成

 簡単マクロ機能によるマクロプログラムの作成は,簡単マクロ編集プログラムを使って実行します。LabSolutions IRのランチャより「簡単マクロ編集」アイコン(図2)をクリックすると,図1のような簡単マクロ編集画面が表示されます。
 簡単マクロ編集画面の左側には,LabSolutions IRの各動作に対応するマクロアイテムが,機能ごとにまとめて表示されています。

LabSolutions IRランチャからの「簡単マクロ編集」の起動
図2. LabSolutions IRランチャからの
「簡単マクロ編集」の起動

 これらのマクロアイテムを,画面右側のプログラム用のスペースに,マウスでドラッグ&ドロップして使用する順番に並べ,必要なパラメータを追記していくだけで,マクロプログラムを作成することができます。
 例えば,単純にスペクトル測定を行うマクロプログラムを作成する場合,「プログラム起動」「BKG測定」「サンプル測定」「プログラム終了」という4つのマクロアイテムを順にドラッグしてきて,保存するファイル名などを設定します(図3参照)。

スペクトル測定を実行するマクロプログラム例
図3. スペクトル測定を実行するマクロプログラム例

 同じ操作を何回も繰り返す場合は,「繰り返し開始」「繰り返し終了」というマクロアイテムを繰り返したい処理の前後に挿入します( 図4参照)。繰り返されるマクロアイテムの範囲が青い線で示されます。

サンプル測定を10回繰り返すマクロプログラム例
図4. サンプル測定を10回繰り返すマクロプログラム例

簡単マクロプログラムの登録と実行

 作成したマクロプログラムは,メニューの保存コマンドを使ってファイルとして保存し,LabSolutions IRランチャに登録します(図5参照)。登録したマクロプログラムは,ランチャ上のマクロプログラム名を選択すれば,LabSolutions IRが自動的に起動し,一連の動作を自動的に実行します。
 また,マクロプログラムファイルをWindowsデスクトップにコピーして,ダブルクリックして実行するという使い方もできます。

LabSolutions IR ランチャでの簡単マクロプログラムの登録
図5. LabSolutions IR ランチャでの簡単マクロプログラムの登録

VBマクロ機能について

 簡単マクロ機能を使うと,LabSolutions IRの操作を自動化することができますが,複雑なテキスト・数値の入出力,独自の計算式を使ったデータ処理などには対応できません。
 このような処理に対しては,より高機能な「VBマクロ」を使ってLabSolutions IRの動作を自動化させることが可能です。「VBマクロ」は,お客様の仕様に応じた特注マクロプログラムとして供給いたしますので,ご要望の節は,当社営業員にご相談下さい。

結び

「簡単マクロ」は,誰もが簡単にLabSolutions IRでの作業を自動化できる便利な機能です。より複雑な作業に対応した「VBマクロ」機能(特注プログラム)と共に,お客様の分析作業の効率化にぜひお役立て下さい。

⇒(製品情報)フーリエ変換赤外分光光度計用データシステムLabSolutions IRのご紹介

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