[標準自己診断]画面

HOMEボタン>[ファンクション]>[診断]>[標準自己診断]を押すと、[標準自己診断]画面が表示されます。
[標準自己診断]画面では、各種消耗品のしきい値、センサ異常の有無、ガス制御の動作、温度保護回路の動作などを確認できます。装置の管理や故障診断時に使用してください。

No. 項目 説明
診断開始 [診断開始]を押すと、標準自己診断プログラムを開始します。診断終了後、総合診断結果と異常箇所個数が表示されます。
自己診断設定 [診断設定]画面を表示します。診断する項目を選択し、診断の基準値を設定します。
前回の診断結果 [診断結果]画面を表示します。前回の自己診断結果を表示します。
注記

本装置の電源投入時以降、1度も標準自己診断を行っていないときは、前回の診断結果画面は表示されません。

標準自己診断を開始するときの注意点

標準自己診断を実行すると、LINE設定されているユニットのうち、カラムオーブンは温度制御を行いますが、注入部と検出器の温度制御は行いません。注入部と検出器はガス制御だけ行って診断します。
そのため、標準自己診断の開始前に、必ず分析可能な状態にしてください。
(例:カラムを接続する、各種ガスを供給する、オーブンドアを閉めるなど)
ただし、カラム温度は100 °Cまで昇温されるため、最高使用温度が100 °C未満のカラムを使用するときは、カラムを取り外し、注入部と検出器のカラム接続部を密栓してください。

検出器の点火/点灯動作の診断について

標準自己診断時に検出器温度制御を行わないため、装置の電源を入れた後に実行された点火/点灯動作の結果で診断します。
装置の電源を入れた後に点火/点灯動作を行っていない場合や、フレームの消炎後に一度も点火動作を行っていないときは、診断結果が[Not Tested]になります。

キャリア圧力流量制御/パージ流量制御の診断について

設定されている入口圧力、全流量、パージ流量で制御を行い診断します。
下記の場合、診断結果が[Fail]になることがあります。

診断結果が[Fail]になったときは、各種設定値を変更し、再度診断を実行してください。
設定値を変更しても診断結果が[Fail]になるときは、当社指定のサービス担当店に連絡してください。

温度保護回路の診断について

温度保護回路が正常に動作することを確認します。
診断時には、LINE設定されている注入部のキャリアガス、AUX-APCのガス制御を開始した後、カラムオーブン温度を100 °C程度まで昇温します。昇温中に温度保護回路を動作させ、ヒータがOFFになることを確認して診断します。
下記の場合は、診断は中止され、診断結果が[Not Tested]になります。

[診断設定]画面

HOMEボタン>[ファンクション]>[診断]>[標準自己診断]画面で[自己診断設定]を押すと、[診断設定]画面が表示されます。
[診断設定]画面では、自己診断する項目を設定できます。

診断項目 説明
セプタムカウンタ
インサートカウンタ
シリンジカウンタ
使用回数がしきい値の範囲内であることを診断します。しきい値は、[分析回数カウンタ]画面で設定します。
CRG使用時間 CRGの冷媒使用時間が、しきい値の範囲内であることを診断します。しきい値は、[冷媒消費カウンタ]画面で設定します。
温度センサ診断 温度センサが正常に動作していることを診断します。
液晶使用時間 バックライトの点灯積算時間がしきい値の範囲内であることを診断します。しきい値は46380時間です。
ファン運転時間 ファンの運転積算時間がしきい値の範囲内であることを診断します。しきい値は61320時間です。
DC電圧 直流電圧(DC5 V、DC24 V)が、それぞれしきい値の範囲内であることを診断します。
室温 室温が動作保証範囲内であることを診断します。しきい値は5~40 °Cです。
大気圧 大気圧が動作保証範囲内であることを診断します。
ガス一次圧 本装置へのキャリアガス供給圧力が、設定値に対して許容範囲内であることを診断します。
CPUレジスタ
Real Time Clockレジスタ
それぞれのレジスタへの書き込みと読み込みが正しくできることを診断します。
検出器ROM 検出器ROMの内容を正しく読み込めることを診断します。
検出器ADCレジスタ 検出器A/Dコンバータレジスタの内容を正しく読み込めることを診断します。
検出器高圧電源 検出器高圧電源がしきい値の範囲内であることを診断します。
検出器点火/点灯パルス 点火/点灯パルスが正常であることを診断します。
検出器点火/点灯動作 点火/点灯動作が正常であることを診断します。
ECD周波数 ECDにかかるパルス電圧の周波数がしきい値の範囲内であることを診断します。
キャリアガスROM
検出器ガスROM
APC ROM
ガスセレクタROM
フローコントローラ基板ROMの内容を正しく読み込めることを診断します。
キャリアガスADコンバーター
検出器ガスADコンバーター
APC ADコンバーター
ガスセレクタADコンバーター
フローコントローラ基板A/Dコンバータの内容を正しく読み込めることを診断します。
キャリア圧力流量制御
パージ流量制御
メイクアップ流量制御
水素流量制御
空気流量制御
APC圧力流量制御
ガスセレクタ制御
キャリアガス、検出器ガス、AUX-APC、ガスセレクタの制御が正常であることを診断します。
温度保護回路 過熱防止回路が正常であることを診断します。
ROM ROMが変更されていないことを診断します。
RAM RAMの書き込みと読み込みが正しくできることを診断します。
SCD真空ポンプ
SCDオゾンスクラバー
SCDインナーパイロチューブ
SCDアウターパイロチューブ
使用時間がしきい値の範囲内であることを診断します。しきい値は、[SCD交換部品カウンタ]画面で設定します。
SCD電気炉温度センサ 電気炉温度センサが正常に動作していることを診断します。
SCD ROM SCD基板ROMの内容を正しく読み込めることを診断します。
SCD ADC SCD基板A/Dコンバータの内容を正しく読み込めることを診断します。
SCDフローコントローラ流量制御 SCDの検出器ガスの制御が正常であることを診断します。

[診断結果]画面

HOMEボタン>[ファンクション]>[診断]>[標準自己診断]画面で[前回の診断結果]を押すと、[診断結果]画面が表示されます。
総合診断結果と診断結果が「Fail」の項目を一覧で確認できます。

ヒント

標準自己診断が終了した画面で[診断結果]を押しても、[診断結果]画面が表示されます。

No. 項目 説明
診断結果詳細 [診断結果詳細]画面を表示します。項目ごとの自己診断結果を確認できます。
総合診断結果 総合診断結果と診断結果が「Fail」の項目を一覧で確認できます。
・Pass:自己診断の総合診断結果が、しきい値の範囲内のときに表示します。
・Fail:自己診断の総合診断結果が、しきい値の範囲を超過したときに表示します。
・Cancel:自己診断を中断したときに表示します。

[診断結果詳細]画面

HOMEボタン>[ファンクション]>[診断]>[標準自己診断]>[前回の診断結果]画面で[診断結果詳細]を押すと、[診断結果詳細]画面が表示されます。
項目ごとの自己診断結果を確認できます。

診断結果が[Fail]のときの対策

項目 説明
セプタムカウンタ セプタムを交換する。
インサートカウンタ 必要に応じてガラスインサートを交換する。
シリンジカウンタ 必要に応じてAOCシリンジを交換する。
室温 動作保証範囲を確認する。
大気圧 動作保証範囲を確認する。
ガス一次圧 ・GCへの供給圧力(ボンベのレギュレータ)を調節する。
・ボンベを交換する。
検出器点火動作 ――
上記以外の項目 当社営業所、代理店、またはサービス会社へ連絡してください。