BIDのスイープガス

ヘリウム精製器の保護や検出器の安定性確保と再起動時の安定化時間短縮のために、GCを起動していないときや本装置の電源が入っていないときでも、BIDにはスイープガスを5~10 mL/min程度供給する必要があります。

BID-2030用APCには、GC本体の電源が入っていないときでも、常にスイープガスを供給できるバイパスユニットが標準装備されています。
下記の手順に従って、スイープガス流量の変更や調整を行ってください。

手順1

GCが起動している状態のときは、GCを停止します。

手順2

HOMEボタン>[検出器]>[サブメニュー]>[検出器ガス制御]を押します。
[検出器ガス制御]画面が表示されます。

手順3

[放電ガス]を[Off]にします。

手順4

BIDにカラムを接続しているときは、カラムを取り外し、カラム接続口を密閉します。

手順5

ヘリウムガスのボンベ元栓を開き、ガスを供給します。

手順6

[検出器ガス制御]画面で放電ガスの流量を確認しながら、本装置の背面にあるヘリウム精製器の調整つまみを回して流量を設定します。
分析時の放電ガス流量(キャピラリ分析推奨値50 mL/min)よりも十分少ない流量(5~10 mL/min)に設定します。

注記
  • APCで制御する放電ガス流量よりも多い流量を設定すると、APCエラーが発生します。

  • APCのキャリブレーションを行うときは、スイープガスの供給を停止する必要があります。カラムを外したあと、ボンベの元栓を閉めるかヘリウム精製器の調整つまみを回してスイープガスをOFFにしてから、キャリブレーションを行ってください。

手順7

[検出器ガス制御]画面の[放電ガス]を[On]にします。

注記

[放電ガス]を[On]にしないと、次回起動時に放電ガスが設定した流量に到達しません。

スイープガスの供給を停止するとき

下記の手順に従って、スイープガスの供給を停止してください。

スイープガスの供給を停止するときは、必ずガスを停止する1時間以上前に、[ヘリウム精製器]画面で制御を[Off]にしてください。
ヘリウム精製器の制御を[Off]にしてから1時間以内(精製器温度が高い状態)は、ヘリウムガスの供給を停止しないでください。
ヘリウム精製器の温度が高い状態で、ベントから空気などが拡散されて内部に混入した場合、次回起動時の安定化時間が長くなるだけではなく、感度低下などのトラブルの原因になることがあります。また、ヘリウム精製器内フィルタの除去能力が急激に低下し、交換が必要になります。

手順1

HOMEボタン>[オプション]>[ヘリウム精製器]を押します。
[ヘリウム精製器]画面が表示されます。

手順2

制御を[Off]にします。

手順3

1時間後、ガスを停止します。