SWNTのカイラリティ

SWNTは1枚のグラファイトシートを筒状に丸めた構造をしており、この丸め方(カイラリティー)により構造や物性が異なります。SWNTが半導体になったり金属になったりするなどの電気特性、強靱な機械強度、ダイヤモンド並みの熱伝導特性などは、このカイラリティにより決定されます。
カイラリティはカイラル指数(n、m)によりその構造が表記され、カイラリティ分布は近赤外フォトルミネッセンス分光器により測定することが可能です。

 

グラフェンシートのカイラル指数図

グラフェンシートのカイラル指数図

 

CoMoCAT と HiPcoの近赤外フォトルミネッセンス測定

 

試料ご提供:
筑波大学 赤坂TARA(先端学際領域研究センター 前田先生(東京学芸大学)
東京大学大学院 工学研究科 丸山研究室

 

 

 

 

近赤外フォトルミネッセンス測定システムNIR-PL System

一般的な蛍光測定ではカイラリティ測定のために励起波長を次々に変化(スキャン)させながら、蛍光スペクトルを測定する3次元マッピング測定を行います。従来法での3次元マッピング測定では、励起光と蛍光の双方の波長をスキャンする必要があるため、測定に数時間を要しました。NIR-PLsystemは検出器に高感度で波長スキャンが不必要なInGaAsアレイ検出器を使用することにより、僅か10数分で従来法と同様の測定結果を得ることが可能となりました。

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