内部発生ガスに含まれる微量フッ素化合物の分析/GC

内部発生ガスに含まれる微量フッ素化合物の分析/GC

リチウムイオン電池(LIB)内部の発生ガスには,添加剤や電解質等に由来する微量なフッ素系化合物が含まれる場合があります。高感度ガスクロマトグラフシステムが搭載するBID検出器は,ハロゲン系化合物を高感度に検出できるため,これら微量フッ素化合物も検出可能です。

容量維持率が70 %に低下したLIBの内部ガスを測定したところ,水素を含む無機ガス類や低級炭化水素類と同時に,フルオロエタン(C2H5F)が検出されました。

Fig.1 微量フッ素化合物の測定例(容量維持率70%のLIB発生ガス)

Fig.1 微量フッ素化合物の測定例(容量維持率70%のLIB発生ガス)

分析条件

カラム : 信和化工製 MICROPACKED ST (1mmI.D., 2m)
カラム温度 : 35℃(2.5min) -20℃/min -250℃(0min) -15℃/min -270℃(3.42min)
キャリアガス制御 : 圧力
圧力プログラム : 226.5kPa(2.5min) -15kPa/min -400kPa(3.93min) (He)
注入モード : スプリット(1:10)
注入口温度 : 150℃
検出器温度 : 280℃
放電ガス流量 : 70mL/min.
サンプル注入量 : 50μL

※ガスタイトシリンジを用いてLIBより発生ガスを採取してGCに注入
※O2,N2は注入時ブランクを含む

Fig.1のGCクロマトグラムと同じ条件で,GCMS・TIM測定(SCAN測定)を行いました。

Fig.2 R.T. 13.7 min マススペクトル検索結果

Fig.2 R.T. 13.7 min マススペクトル検索結果

Fig.2の上段にR.T. 13.7 minのマススペクトルを,下段にNISTデータベースを用いた検索結果を示します。
得られた結果より,R.T. 13.7 minのピークは,フルオロエタン(C2H5F)と確認されました。

高感度ガスクロマトグラフシステム

BID検出器を搭載した高感度ガスクロマトグラフです。BIDは,誘電体バリア放電プラズマによるイオン化法を用いた汎用型検出器であり,「高感度」,「あらゆる成分を検出」,「長期安定性」を特長としています。

※一種類のカラムで分析できない成分に関しては,カラムを変更して測定する必要があります。
 

Top of This Page