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ユーザーベネフィット

- GC/MS-スキャン法により、マススペクトル情報が得られるため、施用証明の検査の信頼度が向上します。 - ppbレベルでの定量精度を有していることから、クロスチェックを目的としたセカンドチョイスの分析手法として役立ちます。

はじめに

大麻はテトラヒドロカンナビノール(THC)を含有し、若年層を中心とした乱用が社会問題となっています。近年、世界で大麻の規制に関して変革が進んでおり、規制強化する方針と規制緩和する方針で二極化しています。日本では、「大麻取締法及び麻薬及び向精神薬取締法の一部を改正する法律」が成立し、2024年12月12日からその一部が施行されました。大麻の産業利用と医療用途での活用が法的に認められるようになる一方で、濫用による保健衛生上の危害を防ぐため、有害な大麻成分の規制および施用については規制が強化されました。 大麻に含まれる主要な規制成分はΔ9-テトラヒドロカンナビノール(Δ9-THC)ですが、Δ9-THCは生体内で代謝され、主要な代謝物であるΔ9-OH-THC、Δ9-THC-COOHおよびそのグルクロン酸抱合体として、尿や糞便で排泄されます。そのため、施用の証明を行うには尿中の代謝物を測定する必要があります。 尿中代謝物分析のファーストチョイスは前処理が比較的簡単なLC-MS/MSですが、GC-MS(/MS)はマススペクトルが採取できることから施用証明のクロスチェックとして役立ちます。 本アプリケーションでは、GC/MSのスキャン法を用いた尿中大麻代謝物の分析例について紹介します。GC/MSのスキャン法により、尿中濃度でサブppbオーダーの大麻代謝物の定性確認が可能です。また、定量分析において日内変動が小さく、再現性の高い安定した分析結果を得ることができます。

2025.02.18

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