窒素キャリアを用いた血中アルコール類のデュアルカラム分析

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ユーザーベネフィット

-ヘリウムの代替キャリアガスとして窒素を使用し、良好な分離を保ったまま血中揮発性有機化合物を分析できます。 -デュアルFIDを搭載したGCに、分離特性の異なる2本のカラムを接続することで、定性能力を向上させることができます。

はじめに

エタノールを主体とする血中のアルコール類および揮発性有機化合物の測定は、法医学の分野で飲酒による酩酊度の判定や犯罪性の評価などに活用されています。この分析には一般的にヘッドスペースサンプラおよびFIDを搭載したガスクロマトグラフを使用します。正確性が求められる血中アルコール分析では、定性能力向上のために、分離特性の異なる2本のカラムを用いた分析を実施する必要があります。同時に分析の迅速性が求められますが、1台のHS-GCシステムに2種類のカラムと2台のFIDを繋ぐ構成にすることで、1回の分析で異なる分離状態の2つの分析結果が得られます。 本稿では、ガスクロマトグラフNexisGC-2030およびヘッドスペースサンプラHS-20NXを使用した血中アルコール分析例をご紹介します。昨今のヘリウム不足に対応し、キャリアガスに窒素を用いました。一般的に窒素を用いると分離が悪化する傾向にありますが、本分析では、条件の最適化により、主要な血中揮発性有機化合物を完全分離できました。

2024.08.06

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