マイクロウェーブ分解 ファーネス法による栄養機能食品中微量重金属の測定
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ユーザーベネフィット
- 栄養機能食品中の微量重金属の測定を原子吸光分光光度計(AA)で容易に行えます。 - マイクロウェーブ分解法を用いることで、短時間かつ低環境汚染で前処理が行えます。 - ファーネス法測定において、高感度でppbオーダーのデータを取得することができます。
はじめに
栄養機能食品は、特定の栄養成分の補給のために利用される食品で、当該栄養成分の機能を表示するものです。健康の維持や栄養成分補給などのために、多くの人が栄養機能食品を利用しています。表示できる成分と含有範囲が規定されおり、ミネラル類が5種類(亜鉛、カルシウム、鉄、銅、マグネシウム)、ビタミン類が12種類です。多くの場合、天然物からの抽出物や食品添加物を原料として製造されています。 しかし、原材料や製造中に有害な重金属が混入する可能性があります。日本では玄米、飲料水、食品添加物などに重金属の基準値を設定しています。国際機関や諸外国でも多くの食品に重金属の基準値を設定しています。 ここでは、市販のビタミン剤をマイクロウエーブ分解法で処理し、ファーネス法で重金属の鉛(Pb)、ヒ素(As)とカドミウム(Cd)を測定した例をご紹介します。 マイクロウェーブ分解法は分解能力が高く、短時間で分解処理でき、試薬の消費量が少なく、金属元素が揮発しにくいという利点があります。 ファーネス法は少量の試料で多くの元素を高感度に測定できます。
2020.09.11