AA-7800シリーズ
フレーム原子吸光法による玄米中カドミウムの分析
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ユーザーベネフィット
- 玄米中カドミウムの分析を簡便な希酸抽出法で行えます。 - バーナヘッド上にアトムブースターを装着すると、フレーム内での原子の滞留時間が長くなり原子化密度が高くなるため、吸光度が2~3倍程度向上します。
はじめに
カドミウムは米、野菜、果実、肉、魚など多くの食品に含まれていますが、日本では米からのカドミウム摂取量が最も多く、全体摂取量の約4割と推定されます。平成 22年の食品衛生法の食品・添加物等の規格基準の改正により、「玄米および精米中にカドミウムとして 0.4 ppm (mg/kg)を超えて含有するものであってはならない」とされ、従来の基準 1.0 ppm (mg/kg)未満から規制が強化されました。 現在の公定法3)では、玄米試料を硫酸および硝酸の強酸による湿式灰化分解後に、キレート剤(ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム(DDTC))を用いて、メチルイソブチルケトン(MIBK)による抽出操作が必要です。この方法は、分解に長時間を要し、作業効率が悪く、分析者の有害物被曝や廃液処理も問題となります。 本稿では、迅速に結果が得られる簡易スクリーニング法(公定法に非準拠)を用いて、玄米を希酸で抽出ろ過後、そのまま原子吸光分光光度計AA-7800で測定することにより、カドミウムが感度良く測定できたことを報告します。
2024.10.18
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