医薬品分野への応用(その4) 医薬品分野への応用(その4) 医薬品の比表面積測定例

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はじめに

医薬品の評価を行う時、同等品であるか否かを判断する基準として溶出試験(溶出時間および溶出率)があります。それぞれの溶出状態が異なるため、医薬品毎に溶出時間と溶出率が試験されます。 今回ご紹介する試料は虚血性心疾患に用いられている散剤の医薬品です。溶出試験の結果を Fig.1 に示しました。試料AとB を比較すると溶出時間 5 分の溶出率で22.2%、10 分で 17.2%、15 分で 13.4%の差があります。試料AとB は主剤の供給メーカーが異なる以外、全く同じ製法で作られた医薬品なのですが、明らかに違いが出ています。散剤の溶出試験の場合は特に主剤の物理的特性が結果に大きく影響すると考えられる為、この溶出試験結果と主剤の比表面積測定値の間に相関があるか検討した結果をご紹介します。

2002.02.24