レーザ回折・散乱法における高濃度試料の測定 -多重散乱と試料濃度の関係-

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はじめに

多くの場合、“粒度分布測定”と言えば、一次粒子の粒度分布を意味するのが普通です。しかし、最近では様々な分野において、一次粒子の測定の目的以外に、製造工程中のものや分散状態にある懸濁液をそのまま測定する要求が増えてきました。 一般的に、レーザ回折・散乱法では多重散乱の影響を避けるため、濃度の低い状態(100ppm 程度)で測定を行う必要があります。そのため粒子濃度が高い試料の場合、適正濃度まで希釈させなければなりません。その際、分散状態が変化する可能性もあるため、希釈せず粒子濃度が高いままで測定を行いたいとの声がよく聞かれます。 本ニュースでは、レーザ回折・散乱法での高濃度試料測定についてご紹介します。また、多重散乱の影響の程度は、試料の粒度分布および物質の性質により異なるため、物性の異なる試料についての試料濃度と多重散乱の影響についても検証を行いました。

2021.03.28

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