分光蛍光光度計 RF-1500 クマリン簡易定量システムの紹介－不正軽油の撲滅に貢献する－

はじめに

現在，世間に出回っている不正軽油を撲滅しようという動きが高まっています。軽油には，軽油引き取り税（地方税）と消費税（国税）がかかりますが，灯油やA重油には消費税以外の税金がかかりません。悪質な業者には，軽油の中に灯油等を混ぜて販売する業者がいます。これは本来税金のかからない灯油を税金のかかる軽油として売ることで，税金分を不当にとっていることになります。この不正行為を防止するために考え出されたのが，灯油とA重油に識別剤を添加する方法です。旧通産省の指導により平成３年度から市販の灯油，A重油には1ppmの濃度で識別剤としてクマリンが添加されています。税務局では，軽油を抜き取り試験してクマリン分析を行います。クマリンが検出されれば，灯油またはA重油が軽油中に混入されたことになり指導処置がとられます。今回は，この不正軽油を検出する目的で開発されたRF-1500クマリン分析システムを紹介致します。

2002.12.02