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はじめに

前回は,フーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)を用いた熱輻射測定の方法について説明しました。今回は,このFTIR-熱輻射測定システムを用いて測定した例をいくつか紹介します。従来の分散形赤外分光光度計を用いた熱輻射測定装置では,感度が低いために測定温度を高く(数100℃)設定し,試料の放射エネルギー強度を強くして測定する必要がありました。これに対して,FTIRの場合には感度がかなり向上したため,100℃以下の低温においても測定ができ,高温では破壊・変質するような試料でも測定が可能となります。 ここでは,ジルコニアセラミックスとその他の試料数点を測定した結果を紹介します。

2021.03.30