プラスチック材料の曇り度(ヘーズ)評価– ISR-1503 を用いたヘーズ(Haze)測定–

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はじめに

プラスチックは熱硬化性と熱可塑性に分けられ,さらに熱可塑性の中でも耐熱性や機械的強度などの違いで分類されます。これらとは別に光に対する性質としては透過率や反射率,曇り度(ヘーズ)などがあります。ヘーズは全光線透過光に対する拡散透過光の割合を示し,材料表面の加工具合(粗さやつや消し)を評価する場合などに用いられます。また,太陽電池材料ではあえて表面に周期構造(テクスチャ構造)を施すことで,散乱性を高め光の閉じ込めを実現しています。なお,プラスチック材料のヘーズの測定は,国際規格ISO 14782 によって定義されており,同じ内容が日本工業規格(JIS)K 7136 で定義されています1),2)。今回は材質の異なるプラスチックを,積分球付属装置ISR-1503をセットした紫外可視近赤外分光光度計UV-3600 Plusで測定し,ヘーズや日射透過率を算出した結果をご紹介します。

2019.10.31