
IRTracer-100
- DSCでは非晶性樹脂の樹脂成形に必要なガラス転移温度を容易に測定することができます。 - PC樹脂配合比率からガラス転移温度を推定することができます。 - PC/ABS樹脂の成形後の組成比率を確認することができます。
PC/ABS樹脂は、ポリカーボネート(PC)樹脂とABS樹脂のそれぞれの長所を兼ね備えた樹脂です。耐衝撃性、耐熱性、成形加工性を有し自動車内装部品、事務用機器に使用され、また、絶縁材としても優れていることから電気部品などにも幅広く使用されています。PC/ABS樹脂のような非晶性樹脂において、線膨張係数や比熱、熱伝導率などの熱特性はガラス転移温度が変曲点になります。また、射出成形では、固化温度の目安になり、ガラス転移温度を把握することは重要です。まず始めにPC樹脂とABS樹脂の比率を0%から100%まで25%刻みで配合比率を変え成形した試験片について、示差走査熱量計を用いてガラス転移の測定を行うことにより、サンプルの配合比率とガラス転移温度の関係を評価しました。次に、配合比率と成形後の組成比率の一致性についてフーリエ変換赤外分光光度計を用いて評価しました。ここでは、2種類の装置で試料を評価、比較した事例をご紹介します。
2021.09.20
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