
環境
リートベルト法は結晶構造解析法の一つで、粉末 X 線回折パターンから、単一成分試料だけでなく多成分系試料においても結晶構造の解析が可能です。また、検量線を用いることなく定量分析が可能であることから、研究開発や製造工程において、リートベルト法を応用した様々な解析ソフトウエアが用いられています。 Match!3 ソフトウエア(Crystal Impact GbR)は、試料の X線回折パターンとデータベースのパターンを照合することにより、構成成分の特定(相同定)を行います。さらに、リートベルト解析ソフトウエアである FullProf(Juan RodríguezCarvajal、Laboratoire. Léon Brillouin)と連携することにより、結晶構造の解析や定量分析が可能です。 歯や骨の主成分として知られるハイドロキシアパタイトに炭酸カルシウムを添加したカルシウム化合物の多成分系試料を用い、Match!3 による相同定と FullProf による結晶構造解析および定量分析の事例をご紹介します。
2021.03.24