ポリキャピラリー平行ビーム光学系を用いた測定例(機械部品編)

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はじめに

ポリキャピラリーとは, 多数(poly)のX線を導くガラス製の細束管(Capillary)のことで, これを用いて, ポイントX線源から出たX線を高い立体角で取り込み, 反対側の出口で平行ビームを得るようにしたものです。この光学系は, 通常の集中法(BraggBrentano法)と比較して, X線管球から発生したX線を有効に利用できるため, 高い回折X線強度が得られます。また, 光学系として平行線束法を用いているので, 試料測定面の位置ズレが起こっても回折角度は変わりません。このことは, 曲面や凹凸のある試料面でも高感度・高精度の測定ができることを意味しており, 集中法では生じやすい, 回折線の分離や角度シフトが改善されるなど, 機械部品などの実用測定に即した特徴があります。

2013.08.06