Ar ガスクラスターイオン銃を用いた有機物の深さ方向分析

ダウンロード

はじめに

XPS(X 線光電子分光法:X-ray Photoelectron Spectroscopy)は、物質表面約 10 nm に存在する元素の定性・定量分析に加え、化学結合状態の分析が可能な表面分析手法です。 XPS では、試料表面にイオンを照射してスパッタエッチングを行うことで、コンタミ除去や多層膜の深さ方向分析を行うことができます。しかし、従来から使用されている単原子Ar+イオンを有機物に照射すると化学結合状態が破壊されるため、有機物の深さ方向分析は困難であるとされてきました。 ここでは、単原子 Ar+イオンに代わるスパッタイオン源として、有機物の深さ方向分析を実現するために開発された Arガスクラスターイオンを用いた例を紹介します。

2020.02.19

関連分野