
石油化学
人造黒鉛は,リチウムイオン電池の負極材などに使用されている重要な物質です。人造黒鉛の結晶の格子定数と平均結晶子サイズを管理する方法として,X線回折による測定があります。2007年にはJIS規格[JIS R7651:2007]「炭素材料の格子定数及び結晶子の大きさ測定方法」が制定されています。そこで今回は,本規格に沿ってX線回折データを測定,解析し,人造黒鉛の結晶構造パラメータである格子定数および結晶子の大きさを求めた例について紹介します。この解析には,炭素構造解析ソフトウェアCarbonAnalyzer GR(販売元(株)菱化システム)を用いました。また,同じ材料のラマンスペクトルを測定し,Gバンドに対するDバンドの強度比であるR値を求めましたので合わせてご紹介します。
2011.11.10