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ユーザーベネフィット

- XRDにより、合成繊維などの高分子の結晶の配向度測定を非破壊で行えます。 - 回転試料ステージを使用することにより、配向度を調べるために必要な透過法での測定が可能になります。 - 繊維試料アタッチメント付属のソフトウェアで簡便に配向度を計算することができます。

はじめに

高分子は、加熱、延伸、圧延といった加工処理を施すことで結晶が特定の方向に選択配向し、繊維構造を形成することが知られています。この結晶の配向性を調べることで高分子からなる合成繊維などの製品の強度やしなやかさを確認できます。また、樹脂やフィルムなどに新たな機能を付加するための開発にも役立ちます。天然の木材繊維などにおいても、結晶が選択配向をすることが知られています。 X線回折装置XRD-6100またはXRD-7000に回転試料ステージおよび繊維試料アタッチメントを組み合わせることで、配向度測定が可能です。ここでは、荷造り紐について透過法でX線を試料に入射させ、特定の角度のピークについて試料を面内回転させながら結晶の配向度を測定した例をご紹介します。

2020.09.29