
工業材料・マテリアル
木材は暮らしに関わる材料として,古くから多くの人に利用されてきました。その用途も,建材,家具,食器,楽器,紙など多岐に渡ります。また,各用途に応じて,適切な樹種の選択と材料の加工処理が実施されてきました。近年では,建材の難燃処理など化学的な手段で価値を付与する研究も盛んに行われています。 一方で,木材は金属製品に比べて構造が複雑で,個体間での違いが大きい材料です。そのため,内部構造の評価が製品の性能や品質を保証する上で重要となります。この評価方法の 1 つに,試料を破壊することなく複雑な内部構造の解析・評価を可能にする X 線 CT 観察があります。 本稿では,マイクロフォーカス X 線システム inspeXio SMX100CT を用いて木材を撮像した例をご紹介します。
2016.12.14