マイクロフォーカスX線CTシステムによる紙おむつ・生理用紙ナプキンの観察事例

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ユーザーベネフィット

- 紙おむつと生理用紙ナプキンの三次元形状を非破壊で可視化でき、製品開発・品質管理に役立てられます。 - 液体を吸収する前後の形状変化を同一試験体で観察して、製品の吸水・保水性能を評価できます。

はじめに

紙おむつ(以下、おむつと記載)は、1940年半ばにスウェーデンで布おむつの原料である綿が不足したことから開発されました。開発当初は主に布おむつの代用品としての役割を担っていましたが、使い捨ての手軽さ、開発が進むにつれて進化した吸水性・保水性の高さから、現在では世界中に普及し、尿ケアを目的として乳児から高齢者まで幅広い年代で使用されています。一方、生理用紙ナプキン(以下、ナプキンと記載)は1920年にアメリカで販売が開始されてから、吸収力や装着時の快適さが改良され続け、現在では月経血ケアを行うための一般的な生理用品として広く普及しています。 おむつ、ナプキンは吸収する対象の種類や量が異なるため、形状や素材に違いがありますが、衣服や肌を汚さないことが重要という点は共通しています。そのため、おむつ、ナプキンの開発においては、想定される量の尿や月経血をしっかりと吸収し保持できる構造を設計し、その品質を管理することが必要です。そこで、おむつやナプキンの使用前後の三次元構造を可視化し、対象となる液体を吸収し保持する機能を確認するのに役立つツールが、マイクロフォーカスX線CTシステムです。X線CTシステムは対象物全体の三次元構造を非破壊で簡単に可視化できるため、対象物の吸収前後の変化を同一試験体で観察できます。 本稿では、マイクロフォーカスX線CTシステム inspeXioSMX-225CT FPD HR Plusを用いて、吸水前後のおむつ、ナプキンを観察した事例を紹介します。

2021.08.22

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