
ライフサイエンス
冠動脈内ステント(小さな金属製の網状チューブ。以下,「ステント」といいます)は,ヒト心臓の栄養血管である冠動脈の動脈硬化性による狭小化あるいは閉塞で起こる病態(狭心症や心筋梗塞等)に対する治療器具です。近年,透視装置や経皮的血管内治療法の発展により爆発的にその使用量は増えており,2006年日本において 32 万本を超える実績となっています。 しかしながら,体内に挿入されたステントがどのような形状で留置されているかの観察は,人体用 CT 装置を用いても空間分解能の限界から十分な解析は困難でした。 そこで,今回は軟 X 線 CT 装置である島津マイクロフォーカス X 線 CT システム(SMX-100CT)用い,擬似血管内に挿入されたステント状態を詳細に観察してみました。
2007.07.02