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ユーザーベネフィット

- 多様な3Dプリンター用フィラメントの選択や成形条件の設定にDSCは有効です。 - 同じ樹脂のフィラメントでも熱特性の違いを容易にDSCで確認することができます。 - 成形性や成形物の物性に影響を与える熱特性が把握できます。

はじめに

3次元の立体造形物を作成することができる3Dプリンターは、工業用だけでなく家庭用としても普及しています。3Dプリンターの造形方法としては、フィラメントと呼ばれる樹脂を熱で溶かして積層する熱溶解積層法(FDM)という方法が主流です。3Dプリンター用フィラメントは、熱可塑性樹脂で出来ており、現在様々な種類が開発されています。主要なフィラメント材料には、ABS樹脂とPLA樹脂が使われていますが、エンジニアリングプラスチックのみならず、スーパーエンジニアリングプラスチックや熱可塑性樹脂にガラス繊維や炭素繊維を入れた複合材料も使用されています。 3Dプリンターは、フィラメントが加熱されると柔らかくなり、冷却されると固まる性質を利用しており、融解や結晶化を詳細に解析できるDSCが材料の選択や成形条件の設定に非常に有効です。本稿では、3Dプリンター用複合材料フィラメントの熱特性を熱分析装置で測定した事例をご紹介します。

2021.08.16

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