ダウンロード

はじめに

タンパク質は高次構造を形成することにより,その機能を発現します。また,タンパク質の機能は,溶媒の種類,温度上昇やpHの変化などに大きな影響を受けます。そこで様々な溶媒,pHでのタンパク質の安定性を評価することは非常に重要になってきます。その安定性評価手法の一つとして示差走査熱量計(DSC)があげられます。 DSCは,試料と基準物質に出入りするエネルギー差が両者の温度差に比例することを利用して,試料の反応熱量が測定できます。DSCの温度を一定速度で上昇させた時にセル中のタンパク質が変性した時の熱変化を吸熱ピークとして捉えることができます。DSC-60plusは,高感度かつベースライン安定性に優れているため,溶液中の試料変化も容易に測定できます。ここでは,リゾチームと卵由来のタンパク質の熱変性温度,また,pHによる影響についても測定しました。

2021.07.31

関連製品

一部の製品は新しいモデルにアップデートされている場合があります。