ポリ塩化ビニルに対する伸び,ポアソン比の測定

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はじめに

ポリ塩化ビニル樹脂は,一般的な合成樹脂のひとつでクロロエチレンを重合したものですが,単体での性質としては,硬くて脆く紫外線などにあたると塩素原子が離脱して劣化黄変しやすい欠点を有しています。このため実用には柔らかくする目的での成分可塑剤と,劣化を防ぐ安定剤を添加し熱を加えます。それら添加剤の種類や量により硬質から軟質まで様々な性状にできる為,用途は衣類,インテリア(クッション材,断熱材,等),ロープ,電線被覆,包装材料,レコード盤,水道パイプなど幅広い分野に及んでいます。 今回は島津精密万能試験機オートグラフを使用し,代表的なポリ塩化ビニル樹脂の性状を示す物性値として,引張(縦)方向のひずみと引張方向に直角方向の(幅=横方向)ひずみを,それぞれ非接触式変位計使用して測定し,それらをもとに更にポアソン比を求めた事例を紹介いたします。

2007.11.24

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